皆さんは上手にストレス発散できていますか?
コロナによる自粛生活でここ数年の生活スタイルが変わった人がほとんどなのではないでしょうか。以前まではできていた、日々の激務を頑張ったご褒美に、旅行や温泉に行きリラックス、ということも簡単にはできなくなってしまいました。
それでも私たちは常に忙しく、時間に追われる生活を送っています。そしてストレスを感じる生活と深く関わるのが自立神経です。例えば、自律神経失調症は、ストレスなどで自律神経のバランスが崩れ、体のだるさ、動悸、めまい、頭痛、腹痛、下痢、吐き気、食欲不振などといった症状がでてくる病気です。内臓の検査や身体、神経を調べても病気が見つからないにも関わらず、学校や勤務先などといった日常生活の中で症状が現れるため社会生活に支障をきたす場合も多くあります。このように自律神経の乱れによる心身の不調は現代病といっても過言ではありません。
自律神経は自分でコントロールができないだけに、バランスがとても大切です。ただそのバランスをどのように取ればいいのでしょうか?
実は、腸と脳がとても密接な関係にあるため、「腸」にアプローチすることが、自律神経のバランスを整える鍵となります。
そこで、今回は体調を左右する自律神経と「腸」の関係を詳しく説明していきます。
自律神経の乱れは交感神経と副交感神経のバランス
人間の体内には、たくさんの様々な神経が巡っています。その中の1つ、自律神経は意思とは関係なく動き、臓器を動かすなど生命維持に必要不可欠な機能を調整してくれる神経です。心臓を脈うつ心拍、胃腸内で行われる消化、酸素や栄養を運ぶ血管の収縮や拡張など、
自律神経の働きは多岐にわたります。これら全て自分の意志ではなく自律神経によって動いています。
自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の2種類がバランスを取りながら24時間休むことなく働いています。起きている時、稼働時に優位に働く「交感神経」と、休んでる時、リラックスした時に優位に働く「副交感神経」です。
それぞれの役割を簡単にまとめてみました。
「交感神経」:主に昼間に働くアクセルモード。活動するための神経のため、体が緊張した状態にある。集中していたり、様々な状況に応じられる様にと常に戦う姿勢。そのため呼吸が浅くなり心拍も高めになる。血管を収縮させる傾向。
「副交感神経」:主に夜に働くブレーキモード。体を休めて血管を拡張させたり、細胞を再生したり、消化を行う状態活動を担う。深い呼吸で体温を下げて眠くなる傾向。
理想は、この2つの役割のバランスがよいこと、それを「自律神経が整っている」と言います。1日のうち、2つの切り替えがうまくいき、どちらとも十分に働いていることが理想です。自律神経が整っていると、副交感神経がきちんと働くため呼吸が深くなり、血管や細胞に必要な酸素を送ります。また、リンパ球も増えるため免疫も高まります。
ただしバランスが崩れているとその切り替えのコントロールがうまくいかず、どちらかに偏ってしまいます。この偏りが体の不調の原因になってしまうのです。
現代人の多くが日々のストレスや生活に追われていて、交感神経が優位になりがちです。そのために睡眠障害がおきたり、体のサイクルが乱れる人が多いのです。
そしてこのストレスによる自律神経の乱れが、消化管の働き、特に腸に多大な影響を及ぼします。
受験や面接の当日、緊張する場面で腹痛を感じ、トイレに何回も行った経験はないでしょうか?これは緊張することで、脳に大きなストレスがかかるためです。このストレスと腸の関係は、脳と腸の密接な関係からくるものです。
次では自律神経を整えるのに、切ってもきれない「腸」との関係をご紹介します。
腸と脳の特別な関係:腸の異変が脳に影響
「腸は第二の脳」または「脳は第二の腸」といわれることを知っていますか?
脳には腸に次ぐ神経細胞が存在し、この神経細胞が腸と脳を繋いでいるため、相関関係にあるのです。そのため腸のストレスは脳に伝わり、脳のストレスは腸に伝わるようにできています。
以下、腸と脳がどのようにお互い影響しあっているかを説明していきます。
腸と副交感神経
腸が活発に動く条件は、リラックスした状態であることです。リラックスしている時の副交感神経が優位な時に動いてくれる臓器です。自律神経の乱れの影響として便秘があげられますが、交感神経(アクセルモード)の時間が長いと、リラックスしていないため腸が活発に動くことができなくなってしまいます。そのため十分に消化することもできず、結果として便秘になってしまうのです。
腸内環境とストレス
腸がうまく動かないと、消化不良などから腸自体にストレスがかかり、このストレスが脳に伝達してしまいます。便秘だけならまだしも、このように自律神経がうまく働かず副交感神経が優位な時間が短いとどんどん腸内環境の悪化をたどってしまいます。腸がうまく動かないことでの腸内環境の悪化は消化不良を招きます。すると悪玉菌の増加や、有害物質や老廃物がうまく排出されずどんどん腸内にたまっていきます。これが腸へのストレスとなります。そうするとこのストレスが脳に伝わります。するとイライラしたりネガティブ思考になりやすい、といった悪循環に陥るのです。
幸せホルモンは腸内で作られる
幸せホルモンと言われる「セロトニン」という神経伝達物質は95%が腸で作られています。このセロトニンは、脳で幸福感や満足感を感じる際に分泌されます。そしてセロトニンはストレスの軽減にも役立っているのです。ストレスを長期的に感じたり、溜まりすぎるとセロトニンが欠如してしまいます。その結果、疲労、イライラ、向上心の低下、不眠の症状といった様々な症状が現れます。
セロトニンが十分あると、脳と腸のやりとりもスムーズになります。
このように腸と脳はとても密接な関係であることから、自立神経が乱れると、腸が乱れ、腸が乱れると心が乱れてしまうのです。
自律神経のバランスを整える2つの方法
腸と脳の密接な関係から腸と脳の両方とも健康であることが、自律神経を整える必須条件と言えそうです。ここでは「美腸専門」ナースであり「美腸メソッド」を配信する岩永沙織さんが教える簡単に自律神経を整える方法をご紹介いたします。
しっかり呼吸をする
深呼吸をすることで酸素の摂取量が増えるため、血管が拡張し副交感神経が優位になります。そして副交感神経が優位になることで腸も活発に動くようになります。
仕事での集中したパソコン作業や、ゲームに夢中になっている際に呼吸は浅くなっています。またパソコン、携帯、テレビ画面から発せられるブルーライトの刺激は交感神経を高めます。すると血液が収縮し、体は緊張状態になってしまいます。
そのため、日頃から意識をして深呼吸をするのは自律神経を整えるためにも、そして体にも大切です。
オススメの呼吸法は「1:2」吐く息を吸う息より2倍長くしてゆっくり呼吸してみましょう。呼吸をすることでリラックス効果もありますが、吸う息を長くすることで、普段運動不足で縮こまった身体全体に、特にお腹や胸を意識して空気を吸いましょう。そして身体中いっぱいに新鮮な空気を取り入れてあげましょう。
腸内環境を改善する
腸内環境の改善には、生活習慣の見直し、定期的な運動、そして腸内に良い食べ物を摂取するなどがあげられます。腸によい食生活や生活習慣に関して特集した記事があります。
*腸のデトックスや腸内環境に関しての記事を参考にしてみてください。
腸の中は炎天下の生卵状態?!医師がすすめる腸内環境の改善方法
腸の元気が自律神経を救う!
自律神経が乱れることでの様々な不調、不眠、落ち込み、便秘はすべて腸が正常に動いていなかったのが理由だったかもしれません。腸脳相関で説明したように、腸が健康だと自律神経も整いやすくなります。そのため自律神経のバランスを整えるには、まずは腸の見直しが必須です。
日頃の疲れをとるためにリラックスする目的や血流をよくするためにマッサージを受けることも、副交感神経を優位にする手段としては有効ですが、腸内環境が悪いと一時的な効果しか得られません。
根本的な改善とは、腸を整えること!それに伴い自律神経も整います。
最近、ストレスを感じ、気持ちも落ち込み気味で不調を感じる方は、是非とも腸を健康にすることを意識してみてはどうでしょうか?食事や生活習慣の改善、運動を取り入れてみるなどしてください。腸内環境を整えて心のコンディションも整い、意欲的に元気になり若々しくなれるかもしれません!
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